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Posted by 滋賀咲くブログ at

2019年11月13日   道心とは

比叡山伝教大師が、山家学生式の冒頭に綴られています。
「国宝とは何物ぞ、宝とは道心なり。道心有るの人を名づけて国宝と為す」

 
道心(どうしん)とは道を修めようとする心、仏教においては仏道を究めようとする心です。この道心をもって生活することができる人が国の宝であると示されています。
例えば、自分の仕事を自己に与えられた天命と心得て、打ち込む人こそ道心の持ち主でしょう。どんな仕事でも、このような人は限りない喜びを仕事の中に見いだし、生き甲斐を仕事の中に感じることができるに違いありません。「自分という人間はいかにあるべきか」を追究し、自己の理想や目標を定め、その実現に向かって努力すること、そのような人生の道を歩む心でいる事です。   
 
 このような人が国中に充満すれば、国は栄え、社会は浄化され、物も心も豊かになる世界が実現します。したがって、伝教大師の御心は、一個人の完成のみならず、道心ある人々を育成し、国全体、ひいては世界中に及ぶことを願っているのです。
ところが現在の有り様はどうでしょう。自分のことばかりではございませんか。自分さえよかったらと言う社会の流れです。是れでは対立をうむだけです。
 本来仕事というのは、人の役にたつためにするものです。そして仕事の代償として給料をいただくものです。その給料に多い少ないに頓着するから、悩み苦しみが生じて来る。人に迷惑をかける犯罪が後を絶たない。
 少ない欲で足ることを知る。是れこそが世の中が栄えるのではないかと思うのですが、間違いでしょうか。人の為に尽くす是れが仕事であり、道心という言葉の意味だと思うと伝教大師は、1200年前に説かれたのだと思います。
 先日、令和天皇がご即位なされました。その言葉の中に、国民に寄り添い、国民の幸せをお祈りされるとありました。まさに人々が、仕事に励むことができることが道心に気づくことであると思います。


Posted by 住職日記 at 08:45